11時にチェックアウトして日田付近へ。初めての3組相乗りとなったため気を使って早めにフロントへ。
実際には、11時15分近くまで、待たされる事になった。
私たち以外の2組のうち1組は女性一人。この宿に泊まる事を自分へのご褒美としている女性がいると、インターネット上で見たな、などと思う。
もう一組は、離れの露天風呂付き部屋に宿泊したカップル。
実はこの1組は10時50分過ぎにフロントへ電話をしてきて、急遽相乗りに参加することとなった。この旅館は11時をチェックアウト時間としているため、かなりバタバタな状態と言える。車中で男性が「ゆっくりしすぎてしまいました」と言い訳らしいことを口にしていて、それがおかしかった。未だ婚姻関係にはないらしいカップルが、露天風呂付きの離で「ゆっくりしすぎて」チェックアウトぎりぎりの時間になってしまい慌ててフロントに連絡したものの、「身支度」が10分程度で終わるはずもなく、と楽しげな事が想像される。
淫靡なというより、微笑ましく感じたりするところに、自分のおやじ度を感じたりもした。
また豆田町からスタート。イグサブティックはかなり残念な感じ。わからなくはないが、イグサが少ないし、置いているものが高すぎる。
妻はもう一度薫長酒造へ行って、甘酒を試飲。
ノンアルコールで飲みやすく、旅館の物には劣るが、かなり美味しい。
妻は自分が飲める「酒」が手に入り上機嫌。
前回行き損なった大分の物産を取り扱うところへ行き、すっかり気に入ってしまった柚子胡椒を買い求める。ここの柚子胡椒は有機栽培の柚子を使用していて、なんだか分からないが塩辛くなく、すっきりした辛さと強烈な柚子の香りが特徴であるとか。柚子の皮を通常より贅沢に使用した「極極上」なるものを購入した。
豆田の町をゆっくりと南下しながら、前回は開いていなかった店店を見て回る。妻は竹で編み上げたかごを購入した。彼女はこういった植物を編み上げた細工物に非常に弱い。
豆田の町が途切れたあたりから市庁付近へ方向転換する。
ふらふら歩いていると野良らしい犬がとことこと歩いてきた。
そういえば野良犬って最近見ないなあ、と思っていたら、妻は未体験であったらしく興奮気味。
意外と可愛らしかったので写真に収めた。
市庁付近の焼きそば屋(天龍)で昼食をと思ったが、休み。
かなり遠くなるが、線路向こうの焼きそば屋まで歩くことにした。
日田はラーメン文化ではなく、焼きそば文化なんだと、前日迎に来てくれたに宿の人に教えられていた。折角なので食べて帰りたい。
日田の町を東西に横断してたどり着いた焼きそば屋(泰勝軒)はかなりこじんまりしていて古めかしく、ガイドブックにそれと書いていなければちょっと入るのを躊躇しそうなお店。
中では年配のご夫婦が暗い照明の中で働いており、厨房がかなり広い。よく見ると店は肉屋を兼ねていて、おそらく広いスペースで肉をさばいているのだろう。店の売りものが地鶏のたたきであるのもうなずける。
私たちはスタンダードに焼きそばを注文。もやしがシャキシャキしていて、そばがパリパリしていて、もやし好きの私は満足したが、妻は「そばが固く固まってるところがあった。美味しかったけど、あの値段はとりすぎ。」と辛口。
まあ、でも日田を堪能した気分は十分に味わえた。
帰りは日田から高速バスに乗って一気に空港へ。
なんとなく二度と日田には来ないような、来る理由が無いような気がした。
もしも来ることがあっても、小鹿田焼古陶館のおばあさんには二度と会えないのではないかと、どうという事もないのだけどしんみりした。
実は友人が日田に住んでいるはずで、今回はあえて声をかけなかったのだが、彼女はこの土地で、どんな暮らしをしているのだろうか、普通に考えれば、彼女が日田を離れることはなさそうだし、私も日田に来ることがなさそうであるならば、生涯会わないことも十分にある事なのだな、などと余計なことも思ったりした。
空港までは早かった(ゆふいんの森号は、本当に実用的ではない)。
ずいぶんと早く空港へたどり着いたが、疲れきっていたので、搭乗口付近でダラダラと休んで帰った。