2010年8月7日土曜日

インセプション

現実とは何か。主観ではなく自分の存在以前に世界は存在するのか。存在する、と信じることで、かろうじて保てるものが正気と言われる現実感覚ではあるけれども、その寄る辺ない私の現実を繋ぐ物は、私だけが私の外に確実に存在してることを知っている私が身につけているある物質だけだ(それを他人に知られてはならない。)。。。この余りにも脆弱で、絶望にも似た認識。結局確実に存在する客体など、私には認識不可能なのだ、結局はグルグルと私に戻ってこざるを得ないのだ。という認識から、この物語は始まっている。
個々のモチーフは少女漫画のダークグリーンに似ている。(夢から共有する別世界へ移行するところや、夢と現実の境界があいまいなところ、「死ねば目覚める」というルールなど。)が、根底に流れる思想が異なる。あっちは素朴なエコだからね。にしても、少女漫画らしい内容ではある。知っていて作ったのだろうか。
派手なアクションと映像、技術のオンパレードで、僕は少し疲れた。必要なのだろうかと。しかし妻は大変楽しんだようなので、あれはあれで正解なのだろう。
ディカプリオが三浦友和に似た親父顔になってたのが発見だった。久しぶりに合格映画。

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